6本の線はそれぞれギターの弦。上が高音弦,下が低音弦。
その線上の数字はフレット番号。
楽譜は PDF 形式です。 MIDI は単に音符通りに音を置いただけのものです。
「TAB 譜付き」は TAB 譜が付いていることを表し,「運指付き」は運指が付されていることを表します。
東方Project の楽曲のうち,当サイトに楽譜がある曲の作曲者は今のところ全て ZUN 氏(上海アリス幻樂団)です。
メロディーはとりあえず追うとして,ソロギターに編曲するとき悩むのは(悩むほどの余地が残されていない場合も多いのですが)伴奏部です。手頃な音型(和音の構成音やスケール上をうろうろするような音型)が原曲にある場合はそれを再現したり雰囲気だけ似せたりします。ない場合はコードを見てアルペジオ※の伴奏を付けたり,伴奏部を付ける代わりにメロディーにハモりを付けたり,何もしなかったりします。副旋律が目立つ場合は2声部でそれぞれ主旋律と副旋律を弾いてみたくなります。
そんな感じで,ギターならではの特性を生かさない方向のソロギター編曲ができました。ソロギターアレンジとは言えないと思います。
ちなみに今まで,「和音を弾いた直後に今弾いたばかりの音をアルペジオ※として弾きなおす」という間の埋め方(?)があまり好きじゃなかった(聴くのはいいんですが弾くのが好きじゃなかった)んですが,今回それに近いことをやってみました。「和音の響きが続くことよりも撥弦回数を重視して音の密度を上げたい,でも単なるアルペジオ※じゃなくて,メロディーと同時に鳴らす最初の音は豪華にしたい」という,ソロギターでよく見られるような気がする手法です。
ただし,「弾きなおす弦」を弾く前に必ず「今弾いた和音では弾いていない弦」が1本以上入るようにしています。「弾いた直後にアルペジオ※として弾きなおされる音」(≒和音の最高音(メロディのメインの音)に対するハモりの音)の音価は,最高音と一緒に鳴らされた以上,最高音の音価が8部音符(=その辺の伴奏パターンの1音の最小単位)より長い場合は最高音と共に8分音符より長い間響かないといけないなーと。もちろん,メロディのメインの音が8部音符の場合は同時に消えればいいわけですが。まあ,流れる音楽の中では一瞬なので,聴く上では特に違いはなくて弾く側の気持ちの問題ですね。
一方,ところによっては伴奏部の分散和音(?)の(8部音符の)構成音が響きあうことよりもその原曲っぽい音型をなぞることを重視してたりします(9小節とか)。
響きの持続を取るかソロギター的音密度を取るか音型を取るか……必ずしも両立しない場合ばかりではありませんが,チマチマしつつも悩ましい問題です。
運指はあくまで一例です。というかそもそもこの編曲自体,こういう原曲重視な方向性の編曲の中でも一例に過ぎません。費用対効果の低い音符も結構あると思うので適宜間引いたほうがいいかもしれません。
※もっぱらギター中心で音楽を考えているわけではない方向けの補足:ギター関連で「アルペジオ」は,縦の波線で表される奏法のことよりも,和音の構成音を1音1音分解して(8分音符などの明確な音符の連なりとして)弾くことを指す場合が多いです。転じて,和音の構成音でなくても,ある一定の間複数の弦をそれぞれの響きを残したまま1弦1弦弾いた場合アルペジオ(的奏法)と言われることがあります。ちなみに私は個人的に,縦の波線で表される奏法をアルペジアーレと呼んで区別しています。
ギターにとって厳しく,かつ楽曲の展開上欠かせない転調があるのでソロギター化は難しいと思っていたのですが,弾けそうな部分の弾けそうな音符だけ抽出してみたらかなり簡単にまとまりそうだったので作りました。実際作ってみるとそこまで簡単ではなくなってしまったのですが少なくとも単純ではあります。メロディとベース音だけです。
ちなみに,ネックが細いフォークギターで弾き易く,ネックが太いクラシックギターでは弾きにくいかもしれません。